阪急阪神ホテルズ、高島屋、大丸松坂屋…食品偽装の連鎖は続くのか?
偽装なのか、誤表示なのか。この際どうでもいいような気がするけれど、あまりにも「阪急阪神ホテルズが白状したから」と機を見て、さまざまな大手の百貨店や有名ホテルがお詫びをしまくっている。
正直、庶民を馬鹿にするなよと言いたい。
だって、これぐらいのこと、わかってるもの。伊勢海老がロブスターじゃなくても、それが美味であれば問題がないのだから。どうせこの値段で伊勢海老なんか出て来るわけがないと、庶民の方が腹をくくっている部分だってある。
デフレ、デフレと生活を圧迫され続けてきた僕たち庶民は、いわゆる回転寿司のネタだって容認して食してきたじゃないか。マグロがアカマンボウだと、ヒラメがカレイだと、車エビがウシエビだとわかっていても、それぞれマグロだ、ヒラメだ、車エビだと喜んで食べてきたし、それでも一時の幸せを感じてきたんだから。
だから、今回の食品偽装の件については、偽装したことに憤慨するのはもちろんだけど、あえてホテルや百貨店のフードを食する庶民の「一時の幸せ」を奪ったことにすごく憤慨すべきだと思うのね。
普段食べられないものを食べて、明日への活力を見いだし、人間関係やノルマに押しつぶされそうになってくじけている心を元気にして、毎日を生きている人たちにとって、「一時の幸せ」って欠かせないもの。それをわかっていて偽装したのであれば、そんな企業は自然淘汰されて消えていくのだろうと思います。
企業は「一時の利益」のために、モラルすら捨てる。同じ一時と言えども、あまりにもせちがらく、腹立たしく、情けない。でも「そんな日本にしたのは誰だ」と声高々に性善論を振りかざすほど偽善に生きたくもないと思う。
そんな日本の中で、毎日平凡に暮らしたっていいじゃないか。上昇志向もいいけれど、何かを欺いたり、失ってでも上がらなくちゃいけないものでも、ないでしょう?